2023.5.17

『飛高専塾』〜国立高専の学力問題を分析(社会編①)〜

飛高専塾 吉川先生

飛高専塾 広島駅前本校 吉川先生

勉強が苦手な生徒でも分かりやすいよう"仕組みを徹底的に言語化"して伝えます! 問題の根本を理解することで、応用問題にも対応できる力を身につけて、本質的な学力向上が図れる指導を意識しています。 また、生徒一人ひとりとコミニュケーションを積極的に取りながら、一人ひとりの生徒と二人三脚で勉強に向き合い、『苦手を得意に』をモットーにご指導いたします。

さて、本日は国立高専の入試問題を15年分以上分析した中で、社会において、どのような問題傾向にあるのか、まずは地理からお話しさせていただきますので、ぜひ拝見してください!

『学校での社会』と『入試での社会』


まず、始めに社会という教科にどのようなイメージを持ちますか?多くの方は暗記が出来れば簡単な科目というイメージだと思います。確かに。学校の定期テストがまさにそうで、覚えさえしていればある程度の点数が取れてしまいます。しかし、入試、特に国立高専入試では、ただ暗記をしているだけでは点数はついてきません。


なぜかというと、入試では、定期テストに比べ出題範囲が広いため、覚えないといけない内容が非常に多くなります。そのため、ただ覚えるだけでは入試問題の社会を解くのは困難といえます。

国立高専の『社会』の傾向とは


国立高専入試の社会がなぜ、暗記しているだけでは解けないのか?

それは、高専の社会、歴史では出来事の起きた理由、地理では国の農業、工業などさまざまな観点から推測するなど全ての事柄に対してつながり、成り立つ理由を正しく把握・理解しておく必要があるからです。実際に令和3年度の社会の大問1の問1を見てみましょう。

国立高等専門学校機構 入試過去問から引用

上記の問題ではまず、い〜にという4つの国を旅行する内容になっており、A〜Dの紀行文を読み、い〜にの国とA〜Dの紀行文から正しい組み合わせのものを当てる問題です。

さて、い〜にの国名は分かりますでしょうか。
まず、この問題では地図しか情報がない中でい〜にの国がどこの国なのかを把握しなければなりません。
最も難しいのは『い』だと思います。他のろ〜はは、ろ:インド、は:オーストラリア、に:アメリカ合衆国なのは大丈夫ですよね。最後に難しい『い』ですが、『い』の国は地理的に見ると、アジア州に属しており、黒海の真下に位置しています。この2つの条件を満たす国はトルコであるので、『い』はトルコになります。
これでい〜にまでの国名が把握できました。

次に、A〜Dの紀行文を見てみてください。
この紀行文はい〜にの国の特徴が記されています。
それでは、A〜Dのそれぞれの紀行文で国を見分けるポイントを抜き取っていきますので、分かりやすいA・Bを見ていきましょう。

A:西部に3000mを超える造山帯、中部に平原、大規模な農場でとうもろこしや大豆の畑が多い

B:東洋と西洋の文化が融合、モスクがあり、イスラム教徒が多い国。

Aの抜き取った情報では、まず、国土が広い事が予測されます。そして、とうもろこし、大豆の2つの農産物が共に世界TOP3に入る国はアメリカ合衆国かブラジルの2国に絞られるので、今回の問題では『に』のアメリカ合衆国ということがわかります。

次にBですが、ムスクがあり、イスラム教徒が多いことから西アジア付近の地域であることが言えます。また、西洋と東洋の文化が融合している、すなわち、西洋と東洋のどちらにも経由しやすい場所と考えられるので『い』のトルコということがわかります。

ここまでの情報を整理すると、A:アメリカ合衆国、B:トルコが分かりましたので、残るC.Dはオーストラリアかインドになります。

それでは、残りのC.Dの紀行文の下記部分に注目してみてください。

C:イギリスの植民地であったため、街中にはヨーロッパ風の建築物を見かけた。12月だというのに気温が高い。

D:この国では東西で降水量が異なっている

さて、CとDの抜き出した1文目をみてください。

Cの1文、『イギリスの植民地であった。』すなわち、イギリスから独立した国であることがわかります。
そして、Dの1文、『東西で降水量が異なる。』よって、東西に広い国なんだろうなと考えることができます。この考えに基づくと、Cがインド、Dがオーストラリアになります。
よしこれで、大問1おしまいとはなりません。確かに、インドはイギリスから独立したイメージは強いですよね。ただ、ここが大きなひっかけとなっています。もう一度、残ったオーストラリア、インドをよく考えると、オーストラリアでも『白豪主義と呼ばれる政策をしていた。』と学習しましたね。そして、オーストラリアの国旗を思い出してみてください。オーストラリアの国旗には、左上にユニオンジャックと呼ばれるイギリスの国旗が描かれています。すなわち、イギリスとの関係が深いことがわかります。これに気づいた人はC.Dの紀行文の全文をもう一度しっかり読んでみてください。
Cの紀行文の真ん中より後半に注意して読むと、『羊毛生産が盛んである。鉄鉱石や石炭などの資源も豊富で日本や中国に多く輸出。』
また、Dの紀行文の真ん中より後半に注意して読むと、『米、小麦、茶栽培が盛んである。』
これらの情報から、Cがオーストラリアとなり、Dがインドであることが分かります。

このように、高専入試では、1つの国に対して、1つ有名な何かを覚えるだけでは足りない問題が出題されます。だからこそ、多くの情報を暗記する必要がありますが、ただ暗記するだけではなく、繋がりを持って暗記をするとより楽しく覚えることができます。

そして、繋がりを持って楽しく覚えることで、短期記憶では無く、長期記憶として残ることになり、本当の暗記力を身に付けることができます!

最後に


社会の勉強が定期テストでワークをただ覚えるだけの作業になっていませんか。今一度、自分の勉強方法と向き合い、正しく物事を覚えていくようにしてみましょう。情報は問題を解く上での引き出しです。色々な角度から問題を考察することができるよう、自分自身の引き出しを最大限増やして活用していきましょう!

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